開明

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大阪市に所在する中高一貫校。旧称の大阪貿易学院から1995年に現校名に改名(ダジャレではない)。2001年度より中学1年より順次共学化し、06年に全学年共学化が完了した。

専任、常勤講師ともに学部(?)新卒月額約25万円はまあまあいい。賞与が専任5か月、常勤4.5か月なので、年額はそれぞれ約425万円、約413万円が見込まれる。賞与の額(月分)は、私立校としてはありがちな値かと。

ウィキペディアの情報を鵜呑みにすれば、現在本校では部活動は週3日しか認められておらず、また高2での引退が制度化されているという。学業に、というか大学進学に力を入れていることの証左であろう。

部活動から手を引いて運動部を弱体化させることは、学校改革の第一歩である。運動部を切ることは、そのまま即、体育科教員を切ることに直結しうるからである。

基本的に異動のない私立校教員のなかでも、他教科に比べて、体育科の教員は23歳で新卒で入職してから一度も他校を知らずに定年まで勤めあげるケースが突出して多いように思われる。

長くいればそれだけ発言力を増す。それだけ校内の要職にも就きやすい。かつて勤務した学校では、高校副校長、高校教頭の1人、総務部長、広報部長、生徒指導副部長が体育科で占められていた。そもそもひとり体育科ばかりが専任教員、常勤講師が多く、非常勤講師は皆無であった――体育科の優遇策については経営者の思惑もあったように思われるが、詳しいことは言えない。

埼玉県の開智に勤務経験のある人物から、同校の改革について聞いたことがある。埼玉第一から開智へと学校を作り変えるときにまず行われたのは、体育科の教員を減らすことだったという。現在同校の体育の授業は、大半が非常勤講師で賄われているようだ。

私立中学を受験させるご家庭は、進学先の高校野球部が甲子園に行けるかどうかなんて全く興味はない。それよりも東大に、早慶に、医学部に何人入ったかだけが重要なのだ。その意味で、高校部活動、特に運動部に力を入れている(例えば、スポーツ推薦で高入生をとるような)中高一貫校は的が外れている。