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校名変更:聖母被昇天学院、大阪聖母女学院(ともに大阪)

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4月15日付朝日新聞(地域版)に本校の記事が掲載されました。|聖母被昇天学院中学校高等学校

2017年度4月より大阪府に所在するキリスト教系女子校2校が校名変更し、同時に共学化する。同箕面市聖母被昇天学院が「アサンプション国際」に、同寝屋川市の大阪聖母女学院が「香里ヌヴェール学院」に、校名が変わる。

両校が同時に校名を変更するその背景には、両校を運営する学校法人同士に繋がりがあるからのようだが、本稿ではそこまでは立ち入らない。

創立者にゆかりのある地名だろうが、旧名の英訳だろうが、長らく使い続けてきた伝統ある校名をカタカナ名へと乗り捨てるのは、滑稽にすら映る。「被昇天」の訳語がassumptionであると筆者が知らなかったのは、英語教師として不勉強だろうか。日本のキリスト教関係者なら全員がピンとくるのだろうか。

少子化の昨今、共学化は学校経営の戦略として正しい。そのためにこれまで培ってきた別学教育の理念を大なり小なり変更することは避けられない。しかし変更しすぎることは、世間に疑念を呼び起こしうる。

本稿ではとりわけ聖母被昇天学院にフォーカスする。今年(2016)度より同中高の校長に江川昭夫氏が就任した。江川氏は少なくとも2014年度までは東京都の佼成学園女子の教頭であった。佼成学園は仏教系の学校である。

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グローバル教育の最先端へ…指定校の決意 : KODOMO : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

一方、前任の校長は平沢真人氏で、2011年から2015年度末まで校長職にあったようだ。また同氏は2006年度までは同じくキリスト教系の平安女学院に勤務し(コチラを参照)、中高副校長を務めていたこともわかる。

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聖母被昇天学院における大転換の試みには、恐らく慢性的な定員割れを解決することが意図されていると考えられる。同法人の2014年度事業報告書(PDFファイル)によれば、同年度に取り組んだ重点施策の一つに「入学者の確保」が挙げられている(p.8)。

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受験生や入学生が少ない学校は、時代や地域に必要とされてはいないと判断せざるをえない。それゆえそのような学校を廃校にするということも一つのあり得る選択肢であるが、どんな学校でもまずは生き残りをかけて「改革」を試みるのが常道だ。

だが、どんな学校にも創立者の理念があり、地域の少なからぬ支援のもと今まで運営され、そのような学校の教育に共感する生徒が受験し、入学していることを忘れてはならない。

女子校を共学校にする。前任校が仏教系学校の教員がキリスト教系学校で校長になる。新しい校名には恐らく大多数の日本人にはなじみのない妙なカタカナ語がくっついている。この学校はこの度の「改革」について在校生、卒業生、保護者、あるいは学校を支えてきた地域にたいして十分な説明をしなければならないだろう。

同校の妙な校名変更に接して思い起こされるのは、旧名「淑徳学園」から改称した淑徳SC(東京都)である。元祖キラキラネーム校とでも呼べるようなこの学校は、中学への入学者が1ケタという危機的な定員割れを続けているらしい。