昌平中学 (2)

埼玉県杉戸町に所在する中高一貫校である。今春2017年度大学入試において同校併設の昌平高から東大合格者が2名(うち既卒生1名)出たという。

本稿では昌平を例に、東大合格者数と中学入学者数の相関関係を見る。すなわち、東大合格者の出た年度(例えば2017年新入生を選抜する「2017年度入試」)の、翌年度(2018年度)は中学に入学者が増えるという説を検証する。

以下の表は、先日当ブログにおいて示されたものに加筆したものである。

  • 1期生(2010)43人
  • 2期生(2011)59人 ←2010(平成23)年度 東大1人
  • 3期生(2012)56人 ←2011(平成23)年度 東大0人
  • 4期生(2013)60人 ←2012(平成24)年度 東大1人
  • 5期生(2014)55人 ←2013(平成25)年度 東大0人
  • 6期生(2015)45人 ←2014(平成26)年度 東大0人
  • 7期生(2016)73人 ←2015(平成27)年度 東大1人
  • 8期生(2017)**人 ←2016(平成28)年度 東大3(1)人
  • 9期生(2018)**人 ←2017(平成29)年度 東大2(1)人

註1) 2010年度および12年度の東大合格者数については、同高校ウェブサイトの「過去3年間 主な大学の合格者数」を参照(以下にスクリーンショットを載せる)。

註2) 東大合格者数のカッコ内は、既卒生の数。

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もっとも、2017、18年度の新入学生数はまだわからないから、本稿は予備調査の段階に留まる。

また本稿が気になる、というか声高に確認しておきたいことは、昌平の東大合格実績は一貫生によるものではないということである(もしそうであるならば、同校の性格からして、ウェブサイトにそう書くだろう)。

白岡市にある塾の情報によれば、一貫1期生の大学合格実績は、国公立大で埼玉大1、電気通信大1、埼玉県立大1、の計3名ほかであるという(以下にスクリーンショットを載せる)。

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同校は学内に様々なコースを抱えているので、どのコースの生徒がどの大学に合格したなどといちいち分けて教えないことは、意図的にやっていることであろう。それはさておき、けれども、一貫部とはほとんど関係のない生徒による実績に目が眩んで、受験し進学する中学を選んでしまったとしたら、幸せなこととも、健全なこととも思われないのであるが、いかが。

(3月21日追記)上掲の表を更に整理し、まとめ直した。

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