茨城県取手市に所在する中高一貫校。去る9月24日(日)に教員が傷害容疑で逮捕されたことは記憶に新しい。
前回は急募案件を紹介したが、今回はそれとは異なり、通常の募集である。本校が年に複数回、専任教員の募集をすることは珍しくない(今年は2度目であると記憶している)。
待遇では江戸取>江戸女
江戸川学園取手
【専任教諭】
大学(4年):本俸198,000円 諸手当69,240円 合計267,240円
修士(2年):本俸220,300円 諸手当74,254円 合計294,554円
博士(3年):本俸266,700円 諸手当84,306円 合計351,006円
数年前に同じ江戸川学園が運営する江戸川女子(東京都江戸川区)の教員採用試験を受験したことがある。手元にそのときの待遇情報が残っているので、掲載する。
江戸川女子
【専任教諭】
大学(4年):基本給234,000円 住宅手当12,500円 合計247,000円
(賞与:初年度4.02か月分、2年目以降5.55か月分)
学部卒の初任給にかんし、本俸ないし基本給だけで比べると、都区内にある江戸川女子のほうが高いのであるが、諸手当込で見ると、茨城県にある本校のほうが高くなる。
一般的に言えば、私立校の給与は関東一円でも東京都と神奈川県は高いと言われているが、同一法人内のこの2校では逆転現象が起きている。
同じことは非常勤講師の待遇にかんしても言える。
江戸川学園取手
【非常勤講師】
26歳以上:3,400円(1コマ50分換算)
26歳未満:2,900円(1コマ50分換算)
江戸川女子
【非常勤講師】
3,900円(1コマ65分換算)
江戸川女子は1コマ65分なので、本校の1コマ50分と比較すると、1.3倍授業時間が長いことになる。
けれども江戸川女子の1コマ単価が本校の1.3倍になっているかというと、そうではない。もし江戸川女子の1コマが本校と同じ50分であったなら、3000円である。辛うじて本校の26歳未満非常勤講師よりは高いが、それ以上よりは安い。
江戸川女子のほうが先に設立されており(前身の城東高等家政女学校は1931年創立)、この法人のいわば「本家」であったはずだが、今となっては力関係が逆転していることを窺わせる。
余談~前任校の待遇の劣悪さについて~
全くの余談だが、大学院の修士課程を出たあと、20歳代後半(26歳は過ぎていた)で埼玉県の北のほうで初めて非常勤講師になったとき、1コマ50分の単価は2250円であった(かつてコチラでも当時の待遇について少し言及していた)。
いかにあの学校の待遇が劣悪であったか、怒りよりも、身の毛もよだつおぞましさすら感じている。
当時はそこで専任になりたいとも思ったものだが、結果的にはならなくて全くの正解であった。