昼間定時制とは (1) : 中央大学高校
東京都文京区に所在する共学高校。その名の通り中央大学の附属校であり、系列には中央大学附属(東京都小金井市)、中央大学杉並高校(東京都杉並区)、中央大学附属横浜(神奈川県横浜市)がある。
校舎を同大後楽園キャンパス内に構え、同大理工学部とは一部の施設を供用している。また代々の校長は同学部の教員が務めている。
東京都心のど真ん中で立地は極めてよく、鉄道各駅からのアクセスも良好である。それゆえに校舎は狭小で、同校は全日制ではなく昼間定時制である。
昼間定時制の高校
前身は1928(昭和3)年創立の中央大学商業学校で、元々は夜間定時制であった。1948(昭和23)年に現校名へと改称。1993年(平成5)より昼間定時制へと移行した。
同校が定時制高校と分類されるのは、施設面で全日制課程の設置基準を満たしていないからだという。高校の設置基準について詳しくないが、体育の実技科目が実施できる体育館や校庭を持っていないことが、全日制課程に入れない理由のようだ。実際、同大のウェブサイトを見ても、そもそも後楽園キャンパスが狭小であることがわかる。
始業が一般的な高校よりも遅いことが同校の特色の1つとして語られることがあり、9時20分までに登校してショートホームルーム(SHR)、のち9時30分より1限開始となる。これにより遠方からも通学しやすいという評価もあるようだ。
但し、昼間定時制だから始業を遅くすることができると説明するページを見たことがあるが、それは恐らく真実ではない。拙の前任校は8時55分に1限開始であったが、現任校は8時40分に1限開始である。共に全日制である。始業時間(厳密に言えば、1限開始時刻)は学校の裁量で決定できるのは間違いない。
もっとも、昼間定時制高校が始業時間を遅めに設定する傾向にあるのは事実で、例えば科学技術学園高校(東京都世田谷区)は9時10分1限開始である。
昼間定時制と全日制の違い?
本校自身が「授業、特別活動などにおいては全日制と変わることはありません」と語るように、校舎が狭小で体育設備がないというデメリットを除けば、昼間定時制と全日制との違いは全くないように思われる。
本校は中大の附属校であり、立地の良さも相まって、高校入試においては人気がある。2018年度の(合格?)偏差値を71とするところもある。つまり本校には「勉強のできる・学業成績のよい」中学生が集まるのであり、そもそもスポーツのために高校に進学する類の受験生は寄っては来ない。ゆえに充実したスポーツ設備はなくても大したマイナスにはならないのではないか。
もっとも、このように高学力の生徒が集まる昼間定時制高校は本校以外には恐らく存在しないであろう。