智学館中教

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▲智学館中教の遠景。ウィキペディアより。

 

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茨城県水戸市に所在する完全中高一貫校中等教育学校)。学校法人常磐大学が設置し、系列に大学、高校、短大、幼稚園がある。2008年に開校し、今年(2018年)で開校11年目である。

待遇を計算してみました

賞与月額は夏季2.15か月、冬季2.367か月というので、合計4.517か月である。

学部卒

192,800(円)×{(12+4.517)(か月)}=3,184,478(円)

大学院修了

214,000(円)×{(12+4.517)(か月)}=3,534,638(円)

 

はっきり言って安すぎである。どの大学の出身者を採りたいのだろうか。公立学校と同水準では、優秀な人材はそちらに流れるばかりである。

受験者数が少ない

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育伸社によれば2018年度入試の本校における受験者数は93人、合格者は80人である。なお学則定員は120人である。明らかに定員割れなのである。

いきおい中等教育学校にしてしまったから、高校からの入学者をとることもできない。どんな小学6年生でも6年間で鍛え上げて超難関大学に合格させる自信があったのだろうか。それとも、日立第一(茨城県日立市)、並木中教(同つくば市)、古河中教(同古河市)といった同県内公立校における中高一貫化の尻馬に乗って、無計画に中教学校にしてしまっただけなのではないか。

寡聞にして知らないが、創立当初から中教または完全中高一貫として高い進学実績を挙げられている学校は海陽中教(愛知県蒲郡市、2006年創立)だけではないか――もっとも同校は、トヨタ自動車JR東海といった地元財界から相当のバックアップを受けている。

拙も(完全ではないが、高校募集は少ない)中高一貫校に務めているが、一貫教育を甘く見てはいけない。6年間やっときゃなんとかなるだろう、という話ではないのだ。

完全中高一貫をやめて高校募集をせよ、と一貫校になら言えるのだろう。しかし智学館は中教なので、おいそれと高校募集はできないはずである。中教学校の隘路であろうか。