河合塾 松戸現役館

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河合塾松戸現役館(河合塾ウェブサイトより引用)

河合塾松戸現役館は、千葉県のJR常磐線新京成線松戸駅前に所在する。同館は2021年3月31日をもって閉業することになった。1987年に開業したが、このほど柏校(同県柏駅前)へ事業統合されるという(コチラ)。

同館は元々、既卒生も受け入れる「松戸校」であったが、2016年2月24日(水)に柏校が開校し、浪人生のコースはそちらに移されていたようだ(コチラ)。柏駅前には1994年から駿台柏校がある(2015年までは代々木ゼミナール、2019年までは城南予備校もあった)ので、柏のほうが受験業界においては集客力があるのかもしれない。

果たして松戸現役館にはどの高校から生徒が集まっていたのか。同塾ウェブサイトに松戸現役館を利用していた生徒の「合格者の声」が掲載されており、そこには出身校が明記されているので、そこから人数を抽出してみよう。

千葉県:我孫子(1)、県柏(1)、小金(3)、沼南(1)、昭和学院秀英(2)、専修大学松戸(3)、東邦大付属東邦(1)、東葛飾(3)、日出学園(1)、薬園台(3)

東京都:足立学園(2)、大妻(1)、駒込(1)、広尾学園(1)、文京(1)

茨城県江戸川学園取手(3)

埼玉県:獨協大学埼玉(1)

鉄道路線から見ると、小金、専修大学松戸、足立学園は常磐線、薬園台は新京成線の沿線なので、ある程度予想はできた。他方、我孫子、県柏、東葛飾、江戸川学園取手は最寄り駅が柏もしくは柏以遠の茨城方面であるので、柏駅のほうが近いはずである。

千葉県の県立御三家の1つである東葛飾や、新興だが進学実績のある小金、系列校以外への進学にも力を入れている専修大学松戸の生徒ならば、大学の一般受験を希望する生徒も多くいそうである。しかし、常磐線沿線の東京方面から松戸駅の間で、それ以外の高校で一般受験を検討するほどの学力を持った生徒が多くいる高校は見当たらないのではないか。

直通先の西日暮里駅前には開成高校があるが、彼らは都心の予備校を利用するに違いない。もしかすると、足立区や葛飾区から開成に進学する人は少数かもしれないし(笑)。

強いて言えば、松戸駅方面から薬園台(最寄りは習志野駅)に通う生徒は、大手予備校の選択肢がなくなってしまうかもしれない。

余談であるが、拙は大学受験において塾や予備校を利用した経験がない。従って、大学に合格するためにそれらを利用するメリットやアドヴァンテージを理解できない。

学校だろうと塾だろうと同様だと確信しているが、学習の要点は「習ったことをいかに自学自習で復習し、体得するか」であって、学力の低い者はこれができていないし、教え方の上手い教師は、これのさせかた(その指示の出しかた)が上手である。

「授業や講義を聞いている気になって教室に座ってさえいれば成績が伸びる」などと錯覚している生徒やその保護者は結構多い。