千葉英和高 (2)

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千葉県八千代市に所在する高校。運営する法人は聖書学院といい、本校の旧校名も聖書学園高校といった(1973年まで)。恐らく、千葉県内唯一のキリスト教系学校である。

本校英語科では2年次の「総合」でドイツ語、フランス語、中国語、スペイン語のなかから1つを選んで学習する。本校英語科は定員が40人(1学級)なので、単純に4等分しても1言語につき10人前後のクラスになるようだ。

高校の必修課程のなかにおける(つまり、課外活動ではない)第二外国語の学習がどのようなものなのか、興味深くはある。受験科目として英語以外の外国語を選ぶ人は極めて稀である。ゆえに高校生にとっては、必修科目としての第二外国語の学習にたいする動機は高まりがたいと思われるのだが、どうか。

教員採用説明会(千葉県某校)

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いらすとやより拝借

7月27日(土)千葉県内某私立校の教員採用説明会に出席した。

把握するかぎり本校は一昨年、昨年と2回採用説明会を行っているが、いずれも学期中に行われており、現職教員が転職活動のために出席することは難しかった。今年は、千葉県内の多くの私公立校で夏期休業に入っており、現職教員も出席しやすかったであろう――もっとも、実際に現職教員が多く来ていたかどうかはわからないが。

約1時間の説明会は、校長がパソコンとプロジェクタを使って話した。話した内容は大別して3点。

  1. 学校説明
  2. 2020年以降の国内大学入試改革一般について
  3. 求める教員像~採用予定の職種

1.はともかくとして、2.がやたらに長かったのはなぜか。恐らく、3.に絡めて求める教員像を説明したかったのだろうが、3.の話をしていたのは精々5~10分程度であった。

日程を夏期休業中にしたことで現職教員を多く集めたかった意図は見える。他方で大学入試改革については、大学新卒の就職活動者ならともかく、現職教員なら大なり小なり承知していることであろう。日程と説明の意図がチグハグである。

以下、説明の後に参加者から出た質問にたいする校長からの解答の一部である。

本校は普通科に加え、ある実業系学科を抱えている。昨今、私公を問わず実業系学科は減少傾向にあるが、「本校ではこの学科を大事にしたい」と校長は語っていた。但し大事にしたいその理由が明示的であったようには聞こえなかった

労働環境について。本校では教職員の休日が週1.5日しかないということがわかった。日曜1日に加え、週のどこかの曜日で半日空きができるような時間割が組まれるという。拙は現任校では半日休が2回で、これには不満があるが、本校は更に労働環境が悪いようだ。

実は拙は過去にこの学校の採用試験を受けて、落ちている。そのときは役員面接まで行っている。校長氏が話のなかで、本校から今までに東大合格者が出たことがないと言っていた。どうも拙は、そういう学校とは相性が悪かったようだ。

啓新高 (2)

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啓新高の外観(Wikipediaより引用)

福井県福井市に所在する共学の高校。旧校名を福井女子高校といったが1998年に共学化し、現校名となった。当サイトでは2年半前の2016年8月に紹介したことがある。

2019年3月の第91回選抜高校野球選手権(センバツ)に創部7年目の野球部が出場した。同部は初めての甲子園大会出場である。

前回紹介したときにも思ったのだが、校長の荻原昭人氏がキャラ立ちしすぎていて、とにかく生徒たちより目立っている。パンフレットでもガイドブック(ともにPDFファイル)でも、表紙には荻原校長のご尊顔がデカデカと…。何とも、生徒よりも校長が主役のような印象を受ける。

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「カレー大好き」とか、知らんがな。 

荻原氏のツイッターアカウントを見ると、自己紹介の欄に「エクスマ塾60期生」との記述がある。

twitter.com

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「エクスマ」とは「エクスペリエンス・マーケティング」の略で、「商品」ではなく「経験」を売ること目指す手法のことである。詳細は余所に譲るが、何やら香ばしい匂いがしてきそうだ…。

安田学園 (1)

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安田学園校舎(Wikipediaより引用)

東京都墨田区に所在する中高一貫校。運営は学校法人安田学園教育会。校名が示す通り、安田財閥創始者安田善次郎が創立した。そのためか、明治安田生命安田不動産など、旧安田財閥の流れを組む企業との人的繋がりが深い。

講師を4年11か月で雇い止め

note.mu

総合サポートユニオンによれば、本校の非常勤講師A氏は今年(2019年)2月中旬に「雇い止め」通告を受けた。同氏は2014年4月より本校に勤務しており、通算の勤務年数は4年11か月に達する。

2013年の雇用契約法改正により、有期雇用契約の従業員は更新により通算5年以上雇用されることになった場合、権利として無期雇用契約への転換を申し出ることができる。もちろん、各校の非常勤講師もまた、基本的には年度を跨がない形での有期雇用契約の労働者である。

一般的には、非常勤講師は(もちろん、いわゆる常勤講師も)当該年度の4月1日から年度末の3月31日までの労働契約を各校と結ぶ。従って、A氏側も学校側も、A氏が次年度(2019年度)以降は無期雇用契約を結ぶ権利を有することになることは知っていたはずである。

実際に私立校で非常勤講師として勤務したことのある人間の感覚としては、2018年度の勤務が決まった時点(それはほぼ間違いなく2017年度内)で、A氏は無期雇用契約の権利を有すると理解するのが一般的だと思われる。だから逆に、学校側がA氏を有期雇用契約の教員にしたくなかったのであれば、2017年度いっぱい、つまり4年目で契約満了(≒解雇)とするのが賢明であったはずだ。

厳密な法律論はわからないが、A氏が本校との労働契約を今年度(2018年度)の3月末日まで有しているかぎり、学校側は明確かつ合理的な理由のない、期間途中での一方的な解雇もできないはずである。

年度末間近で「解雇」通告の無慈悲

ちなみに一般論として、私立校では有期契約教職員と次年度の契約を結ぶつもりがない――つまり、契約満了によって「解雇」する――場合、大体10月頃にはその意向を当該教職員に通告することが多いようだ。というのも、解雇対象の教職員も生活がかかっているので、次年度の働き口を探すための猶予を持たせるためである。

だから総合サポートユニオンが報じるように、本当に本校がA氏に初めて「解雇」通告をしたのが今年度(2018年度)の2月中旬だとしたら、約5年間にわたって学校に尽くしてきた労働者にたいして、あまりに無配慮、無慈悲である。A氏には同情の念を禁じ得ない。

安田学園 (2) に続く。

智学館中教

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▲智学館中教の遠景。ウィキペディアより。

 

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茨城県水戸市に所在する完全中高一貫校中等教育学校)。学校法人常磐大学が設置し、系列に大学、高校、短大、幼稚園がある。2008年に開校し、今年(2018年)で開校11年目である。

待遇を計算してみました

賞与月額は夏季2.15か月、冬季2.367か月というので、合計4.517か月である。

学部卒

192,800(円)×{(12+4.517)(か月)}=3,184,478(円)

大学院修了

214,000(円)×{(12+4.517)(か月)}=3,534,638(円)

 

はっきり言って安すぎである。どの大学の出身者を採りたいのだろうか。公立学校と同水準では、優秀な人材はそちらに流れるばかりである。

受験者数が少ない

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育伸社によれば2018年度入試の本校における受験者数は93人、合格者は80人である。なお学則定員は120人である。明らかに定員割れなのである。

いきおい中等教育学校にしてしまったから、高校からの入学者をとることもできない。どんな小学6年生でも6年間で鍛え上げて超難関大学に合格させる自信があったのだろうか。それとも、日立第一(茨城県日立市)、並木中教(同つくば市)、古河中教(同古河市)といった同県内公立校における中高一貫化の尻馬に乗って、無計画に中教学校にしてしまっただけなのではないか。

寡聞にして知らないが、創立当初から中教または完全中高一貫として高い進学実績を挙げられている学校は海陽中教(愛知県蒲郡市、2006年創立)だけではないか――もっとも同校は、トヨタ自動車JR東海といった地元財界から相当のバックアップを受けている。

拙も(完全ではないが、高校募集は少ない)中高一貫校に務めているが、一貫教育を甘く見てはいけない。6年間やっときゃなんとかなるだろう、という話ではないのだ。

完全中高一貫をやめて高校募集をせよ、と一貫校になら言えるのだろう。しかし智学館は中教なので、おいそれと高校募集はできないはずである。中教学校の隘路であろうか。

高田(三重)(2)

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▲高田中高の外観。ウィキペディアより引用。

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三重県津市に所在する中高一貫校

2年前に当ブログが本校を紹介したときには2年目以降の賞与額が4.9か月分(2016年実績)であったが、今回の募集では5.0か月に増額されている(2017年実績)。たとえ0.1か月分であっても、待遇が改善されることはよいことだ。

待遇を計算してみました

1年目

210,000(円)×{(12+1.5)(か月)}=2,835,000(円)

2年目以降(月額は仮の値)

210,000(円)×{(12+5.0)(か月)}=3,570,000(円)

しかし、よくよく考えると、1年目の賞与額1.5か月分って結構安いと思うのだが。いうまでもなく、学部卒初任給の210,000円も安い(三重県ってそんなに物価が低いのか)。

私立校の教員にとって「栄転」とは何か

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▲東大の安田講堂ウィキペディアより。

大学教員の「栄転」

東大経済学部の市村英彦教授アリゾナ大学へ、同学部の加藤賢悟准教授(前任校の広島大ウェブサイトへのリンク)がコーネル大学へ、それぞれ移籍するという。

日本の大学からノーベル経済学賞受賞者は輩出されていない。その事実だけをとってみても、日本が経済学研究の本場ではないことがわかる。日本よりもよい経済学研究の場所が国外にあるのであれば、(能力的、経済的、あるいはその他の面から)可能な人は国外へと渡るのである。

経済学徒ではないので想像で語っているが、恐らく両氏の転職は「栄転」なのだ。東大ですら、ある領域の学者にとっては目指すべき、あるいは安住すべき最高峰ではないのである。

大学院の「恩師」の栄転

卑近な例を。拙がかつて世話になった大学教授がやはり他大へと移籍するという。

(どう世話になったのか:大学を修士で修了せざるを得ず、博士課程へと残れなかったとき、1年間だけ学籍のない拙をモグりで面倒を見てくれたのが、この人物である)

哲学徒である氏は母校を離れる。理由は今後の研究人生を考えたときに、新天地のほうがよいと判断したからのようだ。

現任校も新任校も国立大だから、給与等の待遇面では大差ないだろうと考えられる。やはり決め手は研究環境なのだ。

氏の異動の話を聞いたとき、即座に「栄転だ」と思った。なぜか。現任校の哲学生の大半は大して優秀だとは思えなかったが(自分のことは棚に上げておく)、新任校は哲学研究の伝統もあり、きっと優秀な哲学生もたくさんいるだろうと(根拠はないが!)想像されたからだ。

私立校教員の「栄転」

翻って、我々私立校の教員にとって「栄転」とは何か。

拙が現任校に移るとき、古い友人からは「栄転だね」と言われた。確かに給料も多少は上がったが、それよりも友人が「栄転」と言ったのは、新たに教える生徒の質を見てのことであろう。現任校は前任校よりも進学実績が比べ物にならないほど遥かによい。

そして生徒の質も高ければ、(少なくとも英語科の)教員にもレベルが高い人が多いのは事実なので、そういう環境に置かれることで拙の授業力が磨かれたことは間違いない。

授業者として腕を磨けるところに移ることを「栄転」だと思いたい。教職の世界であれ、それ以外の業界であれ、給料の額だけを見て職場を選ぶことには大義がない、と思いたい。