私立校 教員採用の現状 (1)
登録している私学教員求人募集サイトからメールが来た。
曰く、朋優学院高校(東京都品川区)より非公開の人材探しを依頼されたという。
かつてこの学校に応募し、書類落ちしたことがある。だからこの学校からこのような案内が届いたことは、まさしく噴飯ものである。
もっとも、過去に朋優学院に応募し落とされた応募者に求人サイトが誘いをかけていることを、同校は知る由もないので、笑いの物種にされるとしたら、いささか気の毒だろうか。
他方、同校はこの求人サイトを通じて不合格通知を出しているので、応募歴のある登録者の情報を把握していないという点で、同サイトこそは笑われるべきかもしれない。それとも、個人情報だから過去の履歴は押さえていないのかも。
かつて落とされた高校から再応募の依頼を受けたことは、他にもある。成立学園(東京都北区)である。
このメールが届いたのは年度末の3月27日であった。この時点で拙は入職先が決まっていたので、言うまでもなく応じなかった。
失礼な話である。
私立校への入職活動も、一般企業へのそれと労力は変わらない。一校受験するのにどれだけの労力を払っていると思っているのか。否、現職教員が一日仕事を休むことの困難さは、恐らく一般企業の比ではない。現職教員の転職活動は極めて難しいのだ。
筆記、模擬授業、面接とそれぞれの試験のためにその都度学校へ来させて不合格にした受験生に「人が足らなくなったからもう一回受けて」とは、なんとも手前勝手な論理だ。
自校の職員が離職するのか、それとも採用内定者がキャンセルしたのか、定かではないが、学校経営者は職員または入職予定者が逃げないような経営をすべきである。自前の労働者に手厚くない学校が、生徒にいい教育を施せるはずもないというのは決して暴論ではない。
余談だが、かつての職場で次のような事態が起こった。7月いっぱいで辞めますという話を、7月30日にした常勤講師がいた。実際に夏休みが明けて2学期になったら、その教員はいなくなっていた。
その話を聞いたとき、この学校終わってんなと思った。